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香港旅 その1 香港騒乱編

●香港への旅(デモ真っ最中)


急に思い立ってどこか海外へ行きたくなり、香港か台湾どちらにしようか迷った挙句、香港の飲茶がおいしかったという超安易な理由で香港に行くことにしたのは、確か5月ごろではなかったかと思う。

折しも、香港では逃亡犯条例の制定に反対するデモが始まったというのにだ。

「ま、あっさり収まるでしょ」

などと簡単に考えていたのがいけなかった。
この条例の制定は香港VS中華人民共和国の国としてのメンツをかけた戦いだったから長期戦もしくは激戦となる可能性が高いからだ。

どうなる香港



●香港と中国のそれぞれの事情

1国2制度。
これは香港が1997年までイギリス領であったことに由来する。
中国共産党が統治する中国本土とイギリス流議会制民主主義が統治する香港では国のシステムのイデオロギーがまるで違う。
香港人は中国人ではなく香港人であろうとするのも、このあたりのアイデンティティのよって立つ場所がことなるからだ。

中国という国に含まれながらも独自の統治システムを認められたエリア(行政特区)が香港なのだ。今回の逃亡犯条例の制定は、中国本土に歩み寄りを深める行為であり、一部の香港人のアイデンティティに傷をつける行為であったのだろうと推測する。

デモを行えばあっさり制定を撤回するのでは?と思っていたが、どっこい中国としてもデモによってこれを簡単に取り下げるわけにはいかない事情がある。
なぜなら、中国は多くの民族からなる多民族国家であり、このようなデモによって政治的決定が覆されるということが広まれば、各地で統治に対するデモが誘発されかねない。ひいては、中国共産党の統治すら脅かされないのである。

 統治者としてそれはまずい。

なぜなら中国の歴史は、王朝成立 → 功臣粛清 → 風紀紊乱 → 農民蜂起 → 新王朝設立 の繰り返しだからだ。歴史が繰り返すとすれば、どこかの民族の反乱がトリガーになりうる。

※ちなみに農民蜂起と新王朝設立の間には支配者層の虐殺という凄惨な行為が挟まれる。

中央政府はそれを警戒しているのだろう。だから融和策でもって解決を行うことは、もはや不可能なのかもしれない。

https://www.buzzfeed.com/jp/keiyoshikawa/demonigamerugahazyakkitixennomo?utm_source=dynamic&utm_campaign=bfsharecopy

ましてや、中国は今アメリカと世界の覇権をかけて熾烈な貿易戦争の真っ最中なのである。今ここで内乱でも起きようものならまさに内憂外患、前門の虎後門の狼状態である。なので素早く対応せねばならない。上記のニュースはそういった意思の表れであろう。武力衝突など起きねば良いが・・・。

 ちなみにこういった状態のとき、中国は日本にちょっかいを仕掛けてこない。流石、外交は手練れである。




香港の旅の内容は次回です!















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